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痛い。と呟やきながら起き上がった日本は己の身体の上に人が居るのに気づく。
はて?誰だろう?
煙が晴れてくると、その人物が良く見えた。
長い黒髪、女性特有の柔らかさと細腰。

…え?…女性?

ドイツは煙の晴れた日本を助けようと近寄って来る。
イタリアもドイツに伴いやって来た。
そして、ドイツもイタリアも日本の状態にビシッと固まってしまう。

何故なら倒れた日本の上に女性が覆い被さって居たのだから。

「〜っ、こ、ここは?」
女性が上体を起こして辺りを見渡す。
その顔を見た化身達は更なる衝撃に驚き固まった。
その女性の顔がそのまま日本と同じなのだ。
いや、中性的な顔の日本よりも完璧な女性だ。
睫毛は長く、琥珀の瞳は大きい。唇は桜色で顔が小さく随分整った容姿だ。
「え?ここは…何処ですか!?」
混乱しているのは女性も同じようだ。

「ヴェヴェ!ベッラだベッラー!」

会議室にはイタリアの歓喜の叫びだけが響き渡った。


[newpage]

「ぁあん!!マイスウィートベイビー!!!!」
イタリア以外の固まった空気をぶち壊す野太い奇声に夫々がハッとした。
身動きの取れない日本は条件反射で思わず身を固くしたが、遠くで「ぎゃぁああ!なんでコッチ来てんだバカ!!」と嘗ての相棒であり現在友人である島国の化身イギリスの悲鳴が聞こえてきた事にキョトンとした。
「…あ、あれ?」
土煙を上げる勢いで日本の目の前を駆け抜けて行ったゴウリーの逞しい背中を見送る。あの恐怖の時間がまた始まると何処か諦めの境地で身を固くしていたが、その恐怖の対象はイギリス目掛けて一直線に通過して行った。心からホッとしたのは内緒だ。
しかし、そんな悠長な気分でいてはいけないと日本は気を引き締め、目の前で…というか押し倒しておいて未だに固まっている女性を注視する。薄々気が付いてはいたが、女の顔はまるで鏡のように日本と瓜二つなのだ。これ如何に…?
「……あの?大丈夫ですか?」
「!!も、申し訳ありません!」
日本の声にやっと気を取り戻した女が飛び上がる様に日本の上から退いたが、女の鞭の様な尻尾が床をビタンッと鳴らした音に思わず目を丸くした。偽物では有り得ない力強さと柔軟性があり、ユラユラと恥ずかしそうに立ち尽くす女の尻で揺れるさまは猫の尻尾のようだ。機械的な動きではない。信じ難い事だが本物の尻尾であろう。


事の発端は、半年前まで遡る。

いつもの踊る会議で日本の秘書とSPが日本に(巻き添えで)向かってきたイギリスの魔法を受け、何処かに飛ばされてしまった。日本は大いに慌てふためいた。
残念ながら慌てふためいた所で解決策はイギリス曰く「何か繋がりが無ければ時空を探し出せないし、見つけることも出来ない……すまない」といつに無く意気消沈気味に言われては日本もイギリスを責める事が出来なかった。
その後は関係者家族友人に秘書Aとゴウリーは長期出張に向かっている為、音信不通となります。と頭を下げた政府関係者達。その間、日本は何か手掛かりが無いかとイギリスと共に魔術書関係を漁りに漁ったのだが、コレという情報も無く半年という月日が流れてしまったのだ。
そして今日の世界会議。
前回の1件もあり、イギリスはフランスの野次にもアメリカの無茶ぶりにも沈黙を通していた。そう、通してはいた。だが、元々短気な性格の海賊紳士とまで言われていた男が沈黙を貫くなど無謀だったのだ。
フランスのちょっかい(主にお尻)にブチ切れた。
イギリスが星の付いたステッキを振り上げたところで、堪忍袋の緒が切れたドイツが「静粛に!!」と声を張り上げた瞬間、会議室全体が眩しい光に覆われた。
漸く薄目を開いて見遣れば、エロい格好の黒髪美女と服装がスーツから何処で仮装していたのか真っ赤なフリル付きのドレスを纏うSPの姿。
そのSPは何故かイギリスに向かって熱烈な愛を叫びながら突進し、現在涙目で心底ブチ切れしているイギリスを剛腕の中に囲いこんで不気味に笑んでいる。
「……一体何が?」
イギリスには悪いが日々の悪夢から解放された事に安堵した日本は人知れず安堵の息をついたが、まだ問題はある。何故SPは戻ったのに日本の秘書が戻らないのか、そしてこの女性は見るからに人間では無いという事だ。
見事な長い黒髪は艶々と美しい。白い肌に赤い唇は黒髪によく映えて何とも艶めかしい美女だ。
だが、その美女の頭には湾曲した黒い角と尻からは鞭の様な黒い尻尾。
もしかして日本の秘書は何故か性転換を果たして帰ってきたのでは?と有り得ない思考が過ぎる。
「……貴方がニホン…さん?」
「ぇ…、あ、はい。日本と申します」
思考に耽っていれば美女から名を呼ばれ、思わず日本は背筋を伸ばした。
「では此処は平行した世界という事ですね?あ、申し遅れました。私は菊と申します」
平行した世界?菊??情報量の多いワードに日本は無表情ながらも内心混乱を極めた。
「……え?平行??貴女は一体…」
「ベッラは菊って名前なんだね?けど花の方が恥じらうぐらい君は魅力的な女性だよ」
日本の台詞を遮り、スッと間に割って入ったのはスーパーラテンイタリアだ。いつものほのぼのとした表情は也を潜め、今はキリッと菊の指先を恭しく持ち上げている。
日本は心の中で、誰ですかアンタ。と頬を引き攣らせた。
「おいバカ弟退け」
「ヴェ!?」
そこへ南イタリアことロマーノがイタリアを押し退けて菊の反対側の指先を優しく持ち上げてみせる。
日本の目は最早遠くを眺めていた。
「こんなに魅力的な女性が存在するなんて知らなかった。指先まで美しいなんて、俺を虜にするベッラ……君は重罪だな?」
オリーブ色の瞳に熱を込めて、菊の手の甲に唇を落とすロマーノは絵になる。日本とイタリアはポカンとその光景を眺めていたが、今度は薔薇の匂いを辺りに漂わせたフランスが現れた。
「おいロマーノ。そんなんじゃまだまだ甘いね。お兄さんなら…こうするよ?」
「わわっ……!!」
フランスは菊の細い腰をグッと引き寄せると何処から出したのか赤い薔薇を1輪差し出した。
「ほら、君はこの赤い薔薇よりも美しい……」
声音がエロい。至近距離であんな台詞を言われれば大体の女性が堕ちる。
しかし目の前の菊はキョトンと目を丸くするだけで頬を染める事も無い。アレ?とフランスを含めた化身達は疑問に首を傾げた。
「……え、嘘でしょ?」
「なんやフランお前でもあかんて事やん!ここは情熱の国親分の出番やで!セニョリータ!」
明るい声と共にフランスの囲いから菊を奪い去ったのはスペインだ。
「親分とフラメンコ踊ってみる?エスコートしたるで?ほんで、疲れたら親分とシエスタせぇへん?」
大きな掌で菊の細い腰を引き寄せ、左右にゆっくりと揺れるスペインに「そりゃチークダンスだろ」と総ツッコミが入る。
スペインの色気のある顔とスタイルは多くの女性を魅了する。さらにこんなにも密着され、菊の腰を官能的に撫でているのだ。堕ちるだろう。と誰もが思った。
「恐れ入りますすいません。私ダンスは苦手なんです」
頬を染めるどころか、眉を下げて申し訳無さそうにする菊にスペインの心は傷ついた。
「……なんや悲しいわ」
「まぁまぁ仕方ないって…ッ」
落ち込むスペインの肩にニヨニヨと嬉しそうなフランスが手を置いて頷いている。
遠くではゴウリーに抱き締められているイギリスをアメリカとロシアが楽しそうに眺め、中国は香港と台湾に菓子を勧めていた。
夫々自由過ぎる。
日本は人知れず小さく嘆息すると、マカロニ兄弟の間で眉を下げている菊に向き直った。
「あの、菊さん。貴女は此処に来るまでの記憶がありますか?」
日本の問い掛けに菊は漸く事の次第を打ち明け始めた。
平行した世界がある事、魔界の事、此処にいる化身達がその世界にモンスターとして存在している事、秘書とゴウリーが突然城の庭に落ちて来た事。
信じ難い内容に日本を含めた化身達は驚きの色を隠せないでいる。だが、現に目の前の菊には角と尻尾があるし、なんの仕掛けも無いのに指先に紫色の炎を出されては信じる他無い。
イギリスの摩訶不思議な魔法で異世界から召喚されてしまったと思えば少なからず納得出来そうだ。
しかし、ゴウリーと共に飛ばされた秘書が魔界に残ったままで悪魔の菊がこの場に来てしまった事は頂けない。
菊にだって家族や仲間が居て心配しているだろうし、我が国民であり我が子が今どうなっているのか不安でしかない日本は事の発端者であるイギリスを頼るしか道は無いと頷いた。
「成程…。向こうの世界の方々が貴女を心配しているでしょう。早く戻れるようにしないと…、あの菊さん?」
「はい、何でしょう?」
「その…ぷらいばしーな事とは思うのですが、向こうの世界で御家族はお有りで?」
言葉を慎重に選びながら日本は問い掛けた。こんな状況下で更に不安を煽る問い掛けだけに、慎重にならざるを得ない。
菊は小さく笑みを作るとコクリと頷いた。
「えぇ。家族もおりますし、夫もおりますよ。勿論友人も」
「ですよね。えぇえぇ、旦那様やご友人はさぞかしご心配で……て??あれ???」
そうだろう、そうだろう。と大いに同情しながら日本が縦に頷いていたが、ふとあるワードに気づき言葉を紡ぎきれないで固まる。
「え?ちょっと待って菊ちゃん既婚者???」
そこは流石ラテン。フランスは目を丸くして菊に問い掛けた。
「えぇ既婚者です」
「……ッ!!??」
何でもない事のように応えた菊にその場に居たラテン系が全員突っ伏した。
「ちょ、ちょっと待って下さい…。貴方が向こうの世界の私だとしたらお相手は…?」
「私の旦那様は魔王様なんです」
うふふ。と音が付きそうな程、嬉しそうに笑みを浮かべる菊の返答に日本の頬が引き攣る。
なんだって魔王と?いやいや待ってほしい。という事は菊は妃という事になる…。
「Hey!魔王だって!?」
地獄耳なのか何なのかイギリスを揶揄って傍観していたアメリカがコーラ片手に菊の背後に仁王立ちしていた。中々の威圧感を纏っている。
「アメリカさん……」
面倒なのが来た。と顔には出さずに苦笑してみせた日本にアメリカは何を勘違いしたのか胸を張って目を輝かせた。
「大丈夫なんだぞ日本!安保なんて関係なくHEROが悪を倒すんだゾ!」
Fooooo!!と1人盛り上がるアメリカに菊は一瞬目を丸くしたが、直ぐに笑みを浮かべた。魔界の狼男であるアルフレッドの性格そのままで少しばかり驚いたのだ。
「あらやだ!?菊ちゃんが大変だわ!祖国と言えどMy Friendに手を出そうってんならこのゴウリーちゃんが黙ってないわよ!!!」
「!?」
意気込むアメリカの背後から野太い声が響いたと同時に目の前には巨体ゴリラことゴウリーが菊を背に庇うように立ち塞がる。
ゴウリーの身体からは闘気のオーラが色濃く立ち上り、筋肉量も倍増しになっている気がする。
「…さあ、アタシが相手よん」
オネェ言葉がよりゴウリーの不気味さを際立たせ、アメリカは思わず一歩足を引いた。
「わぁ!もしかしてアメリカ君怖いの?」
「!」
そこへロシアの心底楽しそうな声が聞こえる。
いつの間に来たんだとアメリカは不愉快に眉根を寄せ、ロシアをギッと睨んだ。
「Hey…、怖いだって?誰がだい?」
「誰って、自分の事じゃない」
ニコニコと笑んではいるが目が笑っていないロシアとドス黒いオーラを纏う無表情のアメリカ。冷戦再びという2人の空気感にゴウリーを初め、一同は2人の半径3メートルは距離をとった。
しかし、日本はそんな空気感など無視するように溜息をつくとポケットからスマホを取り出す。
「菊さん、こうしていても時間ばかりが過ぎてしまうだけですので、今夜は私の泊まるホテルに部屋をお取りします。其方へ移動をお願いできますか?」
日本は眉を下げて菊に提案する。
もう1時間もすれば会議終了となる。確か、この次の予定ではこの部屋に清掃が入り、大統領や首相等、国の重鎮達がスプロール化する都市の活性化を議題に真面目でちゃんとした国際会議を始める筈だ。延長しただけでなく、この騒ぎがプラスされればもう間も無く我慢の限界に達したドイツの怒号でお開きとなるのは明白である。
「…すみません、宜しくお願い致します」
菊は収集のつかない事態に眉を下げて日本にこの後の処遇を頼むことにした。
「では手配をして来ますので、この場から移動しないで下さいね」
それだけ念を押すと日本は会議室に隣接する控え室へと急ぎ足で向かう。
菊は日本の背中を見送ると小さく嘆息し、未だジリジリと間合いを詰めているアメリカとロシアを見やった。

ーーバァアアン!!!

冷戦状態な2人が睨み合う空間を割くように会議室の大きな扉が勢い良く開け放たれる。
「!」
「何だ?まだ終わってなかったのか?まぁ良いか」
勿論開け放ったのは会議に参加していないプロイセンで、会議終了時刻になっても談話室に誰も来ない事に痺れを切らして乗り込んできたのだ。
「俺様参上!!一人楽し過ぎる時間に飽きたぜー!メシ行こうぜ日本とヴェストとイタちゃんとお兄様!!」
「…兄さ、兄貴……」
「「「……」」」
静まり返る会議室でドイツが頭を抱え「また面倒なのが増えた…」と呟いている。怒号を浴びせる前に興が削がれたとも言える。

「…ギルベルト、くん?」
ポツリと呟いた菊の言葉に誰も気づない。菊は魔界の王たるギルベルトと瓜二つであるプロイセンに驚いたと同時に、どうしようも無く不安な気持ちが押し寄せて来てしまった。
ーー《菊……、ずっと一緒だ。》
「……ッ」
逢いたい。次元を超えて離れてしまうだなんて考えもしなかった。
菊はギュッと掌と唇を噛み締めて不安な気持ちを押さえ込んだ。
「あら?プロイセン君来たんですね」
菊の後方から日本の少しトーンの高い声が響いた。その声音が菊には嬉しそうに聞こえる。
プロイセンは輝かしい笑みを浮かべて日本の元に足を向ける。
「よう!にほーん!メシ行こうぜ!!あと昨日のゲームの続きやるぞー!!」
「またですか?貴方直ぐ私に八つ当たりするし爺相手に3時コースは御遠慮下さい。今日は寝ます」
「……ッ」
軽口を叩き合う日本とプロイセンの間で菊は切なさに苦しくなった。一歩一歩革靴の底の鳴る音がやけに大きく聞こえる。
何時もあの朝焼けの美しい瞳は真っ直ぐ菊だけに注がれて、嬉しそうな笑みも優しい笑みも菊だけのものだった。それが今は菊を視界に入れているのかも分からない程、自分は空気となっていたのだ。更に胸が重く苦しくなる。
あの人はギルベルトと瓜二つであっても、菊の知っているギルベルトでは無い。日本が【プロイセン】と呼んでいたのだ。ギルベルトじゃない。彼は別人だ。
菊は頭で必死に繰り返し理解させた。
「……ん?おいなんだ?誰だよその女?」
「!」
日本と瓜二つの女が居る事にプロイセンの眉間に皺が寄る。しかもだ、日本(恋人)の側に知らない女が居るのはどうも面白くない。
プロイセンからの僅かに冷たい視線を受けた菊は身を固くした。
「此方の方は…」
日本が菊の隣に並び立った所で自己紹介を促された事に気づいた菊は慌てて居住まいを正した。
「…ぁ、初めまして。私は菊と申します」
「……」
ペコリと頭を軽く下げた菊にプロイセンは目を丸くした。その容姿に名前まで日本と似ているのだ。日本の女装と言われても分からない程に。
「…ッ、は?え?え…ッとハジメマシテ???」
菊に釣られるようにプロイセンも会釈を返したが、ニコニコと此方を見上げる日本の腕をとり、状況の説明を乞う。
「どうなってんだ?これ誰だよ?コスプレか?」
「えーとこの方はですね、イギリスさんのほあたの影響を受けて平行世界というか異次元というか…まあそんな感じの所から召喚されてしまった私の女性バージョンです。ゴウリーさんは戻って来られたのですが、私の秘書の代わりに彼女が此処に……?代わり?なんですかね?すいません、私もまだ少し整理が追い付かなくて」
「なんだよ、眉毛の呪いか?ってかお前女でも男でも身長ほとんど変わってなくね?」
「五月蝿いですね……」
ケセセと皮肉に笑うプロイセンに日本はモヤモヤとした複雑な気持ちになる。
女バージョンの日本。ナルシストかと言われてしまうかもしれないが、菊は魅力的だ。いくら自分とは言え、女性なのだ。もしプロイセンが女の日本が良いと思っていたら…?突如そんな嫌な考えに陥りそうになり、日本は「馬鹿馬鹿しい」と自己嫌悪に大きく息を吐いた。
「おい、日本?急に考え込んでなんだよ?」
揶揄いの口調だが、その瞳は優しく労りの気持ちが滲み出ていた。日本はホッと安堵感を覚えたが、やはり気になる事はそのままにしておけない精神が顔を覗かせる。
「…あの、プロイセン君はあの方を見てそれだけしか思わなかったんですか?」
日本はプロイセンの腕を引き寄せて小声で話掛けた。視界の先では菊がイタリア兄弟と話に花を咲かせているようだ。
「あ?あの女?他に何かあんのか?…んー、あ!日本に長髪の鬘被せたら双子の姉妹だって言われても分かんねえな!!」
「……そ、そうですか」
さっきとは違う複雑な気持ちになりながらも、日本は今度こそ心から安堵した。
もし、このもう1人の自分にプロイセンが惹かれてしまったらどうしようと焦燥感に煽られたが、何も心配無かったようだ。こんな気持ちだったのだとプロイセンに知られたらきっと「俺様を信用出来ねえってのか?」と怒られるに違いない。日本は胸の内に秘めておこうと誓った。

「兎に角だ。この会場からそろそろ撤収せねばならん。日本、彼女をホテルまで頼めるだろうか?俺も引継ぎが終わり次第其方に向かう。改めて今後の事を話し合おう」
「ドイツさん…」
ドイツの有難い言葉に日本は目を輝かせて胸中で拝んだ。
そして菊は魔界に居るルードヴィッヒと同じ統率力を発揮するドイツに感嘆している。
「ケセセー!流石俺様の弟だぜー!じゃ、早速移動しようぜ」
プロイセンが誇らしげに笑うと、未だついていけてないメンバーに声を上げて移動を促した。
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